「火山旅」症例1:18歳男性

進学は「旅」たち

1週間前から頭痛があるといって来院。今までには頭痛はなかったので片頭痛の可能性は低い。(基本的に、片頭痛の人はもとから頭痛持ちです。)CTでも異常なし。 

そこで、いつものようにベッドに寝てもらって診察する。足の肝経は緊張がありストレスがありそうだ。顔つきもこわばっていて楽しそうではない。腹診でも胸脇苦満を認めた。「なにかストレスはない?」と聞くと、「うん」と答える。ストレスは学校か家だろうから、「学校、それとも家?」と聞くと。「家で、、、」と。「どうしたの?」。大体が家族関係が問題になるので。「お父さん、お母さん、兄弟とか?」と聞く。

すると「父と母が別居して、、、」と話してくれた。どうも、父と母が仲が悪くて別居していて離婚の準備をしているらしい。本人は母と一緒に住んでいる。母は父に養育費とかを請求して、離婚の話がまとまらずに、もめているようだ。だから、ストレスは当然といえる。実際に、気のながれをみるとアストラル体の部分で「悲しみ」の感情が出ていた。

起きてもらって、椅子に座ってもらって対応を考える。薬なら鎮痛剤でもいいのだが、それでは大した助けにならないだろう。ストレスの原因はハッキリしているので原因を詮索してもしかたない。 

そこで、あまりしないことだが、PTMを使って易で「どうしたら良いか?」を聞いてみた。すると、「火山旅」が反応。コレの、意味はすぐに閃いた。つまり、「早く旅立ちしろ」ということ。「高校3年なので、大学に合格して早く家を出ろ」と易が教える。彼は進学校に行っているので、今の困難を乗り越えて、現役で大学に合格するように勉強にがんばるようにと、励ました。 

彼の顔が瞬間、明るくなった。 処方としては、PTMで選んで、軽い鎮痛薬と八味地黄丸を出して終わりにした。

コメント

●「火山旅」は、患者さんの問題点としては、移動、移転、引っ越し、転勤、出張、通勤時間が長い、などが出ることがおおい。

●いつもは、易に問題点を聞くことが多いのだが、この例のように問題点が明らかなときは、解決策、方針を聞くこともある。

●この例のように、易の教える答えが明瞭で、すぐに閃くことはあまりない。多くは、患者さんに質問しながら、共同で易の示す意味を探っていく。このあたりは、精神分析、カウンセリングに似ているかもしれない。

●今回は、易の答えが患者さんへの励ましになったことは、易の素晴らしさをあらためて実感した症例でした。