艮為山(ごんいざん):山のごとく動ぜず

艮其背不獲其身。行其庭、不見其人无咎。
其の背に艮まりてその身を獲ず。其の庭に行きて其の人を見ず。咎无し。
そのせにとどまりてそのみをえず。そのにわにゆきてそのひとをみず。とがなし。

象意(意味する所)

■山が2つ重なるので艮山の意味が強くなる。

■止まる、止める、動かない、動じない、門、家、背中

■動けない、逡巡、超えるべき障害、拒否される、重荷、頑固

■ひっくり返す(綜卦)と「震為雷」で反対によく動く象となる。

クリニカル易占でのポイント

●臨床的にはこの卦はそれほどでない。

●「頑固な人」「障害が2つある」「止まっている」などで出たことがある。

●「水山蹇」も”足止め”で似ているが、「水山蹇」は険難があるので進めなくて困っている象、この「艮為山」は止まったほうが良いのであえて止まる、というふうに違いがある。また、「山天大畜」も止まるを意味す卦だが、こちらは一時止まって蓄えるという意味がある。

症例