山風蠱(さんぷうこ):内から腐敗

旅、小亨。旅貞吉。
旅は、小しく亨る。旅には貞しければ吉。
りょは、すこしくとおる。りょにはただしければきち。

象意(意味する所)

■艮山のふもとに巽風が吹いてもせき止められて淀んでいる、すると腐敗する、だから蠱。艮は少男をあわらす、それを巽の長女が追って誘惑している、だから蠱。

■腐敗、内部崩壊、不正、頽廃、蠱惑、色情、病気

■地火明夷は外から破られる、この山風蠱は内から破られる。

クリニカル易占でのポイント

●「山風蠱」は病気などを意味するので臨床で遭遇することが非常に多い。例えば、「胸部大動脈瘤」、「膀胱炎」、「卵巣嚢腫」、などがでたことがある。また、汚れがひどい、掃除ができていないときもこの卦がでる。

●この卦が反応する患者さんはADHDのことがある。ADHDの方は片付け・掃除ができないことがおおい。いままで見つかっていなかったADHDがこの卦をきっかけで見つかることがある。
*ADHD:注意欠陥多動性障害のこと。特徴のひとつに片付けができないことがある。

●爻辞で「父の蠱、母の蠱」と出るように、父や母に問題があるときにもこの卦が反応する。

症例