屯。元亨利貞。勿用有攸往。利建侯。
屯は、元いに亨る。貞しきに利ろし。往く攸あるに用いる勿れ。侯を建つるに利ろし。
ちゅんは、おおいにとおる。ただしきによろし。ゆくところあるにもちいるなかれ。こうをたつるによろし。
象意(意味する所)
■「屯」の字は地面の下の芽を表す。上に坎水としての氷があり、その下に震雷としての動き出した芽がある。出ようとして出れない、だから屯という。上に坎水としての雲があり、下に震雷としての雷があるが、雷がうごけど雲に作用しない、雨がふらない、だから屯という。
■「水雷屯」は胎児ともとれる。水は羊水であり、雷はモゾモゾ動く。羊水の中の動くものは胎児。胎児・胎仔はまだ生まれていないので地中にある植物の芽に相当する。
■創始の苦労、産みの苦しみ、下積み、耐えて我慢の時、屯難の時
■四難卦の一つ。
クリニカル易占でのポイント
●臨床的には、この卦は、初めの苦労、伸び悩み、クラスについていけないなどの時にでる。
●他には、幼児、胎児を表す時にも出る。「飼っている魚がたくさん卵を生んだ」などの時に出たことがある。
●症例2のように、「水子」でもこの卦が反応する。