「山火賁」症例3:60代女性

”事故の相手が怒っている”

耳鳴があると行ってこられている方。
今回は2月ぶりだ。
頭痛もでてきたという。
降圧剤で血圧はさがっている。
でも体重はかわらない。
身長が150cmで体重は70kgある。
これでは膝が痛くなる。
心臓もすこしくるしい。
坂道で息が切れる。
CPAPを始めて寝れるようになった。
もっと体重を減らさないといけない。

横になって見せていただく。
足にはやや緊張がある。
ひえも少し。
腹は、下半身に比べて膨満が著明。
食べ過ぎは依然としてかわらない。
お菓子が多いという。
胸から腹にかけて内臓脂肪がついている。
心臓がややくるしい。
更にみていくと、前下の方から重たいエネルギーが入っている。
これはなにか?
もっと下だと、動物とかが多いが、少し上なので人間か?

起きてもらってPTM易で見てみた。
問は「このしたから来ているエネルギーはなにですか?」とした。
すると「天火同人」「山火賁」が反応した。
天火同人は、家族以外の人、同僚、友達、知り合いなどに当たる。
山火賁は、通常は飾るという意味だが、臨床的には怒るという意味で出ることが多い。
そこで聞いてみた。
「家族以外の人で誰か怒っていませんか?」
  「特にいません。」
「誰か、イライラしていませんか?」
  「息子が交通事故にあって、イライラしていますが、家族以外でしょう?」
「交通事故って?どうしたんですか?」
  「右折しようとして、向こうから来たバイクとぶつかって。。。」
「怪我はなかったんですか?」
  「幸い有りませんでした。相手は入院しています。」
「相手の怪我は?」
  「脚の骨折と手の捻挫でしばらくかかると言っています。」
「そしたら、相手は怒っていませんか?」
  「怒っています。」
入っているエネルギーが相手とわかった瞬間に気が流れ始めた。
息子が事故の当事者だが、母もその影響をうけている。
入院しているような状況、なにか落ちぶれたような状況なので、下から
エネルギーが来ていたのだろう。
漢方は補中益気湯などを処方して終わりとした。

コメント

●「山火賁」は、飾る、うわべ、見かけなどの意味がある。

●臨床的には、怒りといういみで出ることが最も多い。
そして、「地水師」+「山火賁」の組み合わせが多い。
地水師は、喧嘩、争いを意味する。