「 地火明夷」症例4:30代女性

”妻の言いなりの弟”

前回が初診の方。
不眠があると言ってこられた。
今回は2回目の受診。
体調はよくなった、
割と寝れるようになったと言ってくれる。
イライラ感もすくなくなった。
しばらく漢方を続けたいと仰る。

横になって見せていただく。
足にはむくみがある。
瘀血もある。
半年前に流産をされたと言うのでそれの影響か。
腰もやや硬い。
左に胸脇苦満がある。
首が重たい。
目も重たい感じがある。
さらに見てもいくと、気の流れ取れない。
頭がボンヤリしてくる。
何が原因なのか?

起きてもらってPTM易で見てみた。
問は「気のながれが悪い原因は?」とした。
すると、「地水師」「風火家人」「地火明夷」「水山蹇」「天風姤」
などが反応した。
地水師は、喧嘩など仲がわるときに出る卦だ。
風火家人は、身内のことを意味する。
そこで聞いてみた。
「身内で誰かと仲が悪くないですか?」
  「弟です。」
「どうしたんですか?」
  「父の介護を私がして、弟は何もしない。こっちから言うと怒る。」
弟とわかると、気の流れがでてきた。すると、弟以外にもエネルギーが肩に乗っているのがわかる。
これは誰だろうか?
天風姤は、ヤりての女性のことなので、弟の妻かもしれない。
「弟の奥さんは、キツくないですか?」
  「キツイんです。嫌な人なんです。」
弟の妻のエネルギーのほうが弟より大きく後ろに控えている。
これは弟が支配されている可能性がある。
「弟は奥さんに頭が上がらないのではないですか?」
  「そうです。言いなりです。」
すると、地火明夷の卦もわかってくる。
地火明夷は、登れない太陽、押さえつけられて暗くなっている。
水山蹇がでるので、動きが取れない。
弟は奥さんに操られているので、本人はそれほどキツくない人のようだ。
これなら、話し合いの余地はあるだろう。
漢方は、桂枝茯苓丸を処方して終わりとした。

コメント

●「地火明夷」は、地下にある太陽、暗い、下積み、正しいことがいえない、などを意味する。

●人のエネルギーが入る場合、一人とは限らない。集団で入ることもある。人の場合は輪郭がわりとはっきりしているので、分かりやすい。
入られた人と入ってくる人との関係以外に、入ってくる人たちの間の関係も問題になる。