”地味な仕事から逃げたい”
2回目に来てくれた人。
めまいも減って、頭痛も減ったと言ってくれた。
漢方は効いている。
今回は2週間前にコロナにかかり、
治ったが咳が残るという。
他に症状はキツくないので内科の薬も飲んでいない。
ただし、コロナのあとからか胃腸の調子が悪いという。
横になり見せていただく。
足にはむくみがある。
水分が多いかもしれない。
皮膚はピリピリしてアレルギー気味だ。
腹には冷えがある。
胃がおもい。
胃腸の調子が悪いのがわかる。
肝臓には疲れがある、肝虚といっていい。
のど鼻がイガイガして違和感がある。
咳が残るという症状に合致する。
更に見ていくと、気の流れが重い。
コロナの後遺症にしては変だ。
別に何かあるように思う。
起きてもらって、PTM易で聞いてみた。
問は「この方の体の奥の問題は?」としてみた。
すると、「天水訟」「天火同人」「雷地豫」「天山遯」などが反応した。
天水訟は、文句、訴え、諍いなどをいみする。
天火同人は、同僚、仲間、友達などを意味する。
おそらく会社に問題があるのだろう。
「会社で、嫌な人はいませんか?文句が多いような、苦情ばっかり言うような人で。」
「います。隣の席の人が文句ばっかり言っています。」
雷地豫は、楽しみ、喜び、などを意味する。
すると、その人は楽しいことが好きなのか?
「その人は、楽しいこと、賑やかなこととか、好きじゃないですか?」
「そうです。デザインとか企画とかやりたいみたいです。」
「今、何やっているんですか?」
「一般事務です。」
「その人は、事務などの地味なことが嫌い?」
「そうです。部署を移りたいみたい。落ち着きがないので、嫌われている。」
とういことは、これで天山遯の意味も明らかになった。
その同僚は、今の事務をやめて、デザインとかの賑やかな仕事に移りたい。
今の仕事から逃げ出したい。
だから天山遯がでた。
この患者さんもその人が文句を言って落ち着きがないので、苦手なようだ。
でも、コロナ以外の問題点がわかったので気は流れ出した。
喉の症状には点鼻薬を、漢方は六君子湯を処方して終わりとした。
コメント
●「天山遯」は、逃げる、逃走、引退、などを意味する。何かから逃げるので、その対象が問題となる。
●今回の人は、地味な仕事が嫌なのでそこから逃げ出したいという意味に取れた。
向かいたい対象は「雷地豫」が示す、楽しいことだ。