”獣のような甥”
他府県から来られているかた。
ときどき来られる。
今回は、さいきん腹を壊して下痢をするという。
痛みもあるという。
仕事は忙しくしている。
プライベートでも忙しくしているという。
食べる機会もおおいので、腹の調子が悪いのか?
横になって見せていただく。
足にはむくみがある。
胃経の突っ張りがある。
やはり食べ過ぎになっているようだ。
腹は胃の張り感がある。
下腹部のひえもある。
エアコンがきつい可能性もある。
気の流れは良くない。
どこかに停滞をかんじる。
胃のあたりではない。
むしろ肩のあたりがおもたい。
ストレスがあるのだろうか?
「ストレスはないですか?」
「仕事はいそがしいけど、それほどありません。」
「家庭は?」
「姉の子どもの面倒を見させられるので、困っています。」
姉はこの方のところによく来るようだ、
そして3歳になる男の子の相手を頼むらしい。
その間に自分は用事に出かけるという。
起きてもらって処方にかかる。
まず、フラワーレメディーのパネルでみると「ホリー」が反応する。
ホリーは怒り、などを意味するレメディーだ。
「腹が立ちますか?」
「はい」
甥の面倒をみさせられて、自分の時間がなくなることに腹が立つという。
さらに、PTM易で見てみた。
「この件に関して、何が問題ですか?」と聞いてみた。
すると「風火家人」「風天小畜」「雷山小過」などが反応した。
家人は、親戚の人で、甥のことだ。
小過はこの方にとって、面倒を見るのが、少々負担になっている。
小畜は、小さく貯める、小さくブロックなどの意味だ。
でも、このケースでは違う。意味が通らない。
臨床では、”小さ畜生”という意味ででることが多い。
とすると、この男の子は”獣のように活動的”なのではないだろうか?
「甥御さんは、おとなしくしないんじゃない?」
「そうなです、言うことも聞かなくて、走り回って。多動児です。」
これで意味がわかった。
野性的な多動の、聞き分けがわるい子供のイメージだ。
それの扱いに困っている。
これはあるていどお姉さんに言うしかないだろう。
漢方は平胃散を処方して終了とした。
コメント
●「風天小畜」は、少し貯める、蓄積、しばらく待つ、少しの障害などの意味で出る。
●臨床では、”小さな畜生”といういみで出ることが最もおおい。
この場合の、小さな畜生は、食べ物では鶏肉、豚肉などのことがある。
また、猫や犬などのペット、野生の動物、虫、魚などもカバーする。
さらに、ときどき”動物的な人間のこども”に相当することもある。