「火風鼎」症例3:40代女性

”料理の仕事”

時々来てくれるかた。
今回はのどがいたいと行って来られた。
2週間前に喋りすぎたのかもしれないと仰る。
花粉症とかはない。
さらに続いて鼻血が出たので耳鼻科に行った。
検査では異常がなく、喉の痛みに対するくすりがでたが
あまり効果がない。

横になってもらい診せていただく。
足はややむくみがある。
腹は下腹が張っているので瘀血をみとめる。
ノボセがあり重たい。
首がおもい。
目も少し重たい。
でもアレルギーの症状はなさそうだ。
黄砂でもなさそうだ。

喋りすぎたといっておられるが、何のお喋りをしたのか?
そこで投げ算木で易を立ててみた。
占的は「喉が痛い原因は?」とした。
すると「火風鼎」がでた。
この卦は”料理、変化、お祭り、支える”などを意味する。
これと喉の痛みと何が関係するのだろうか?
そこで聞いてみた。
「料理とかに関係しますか?仕事とかでやっていますか?」
  「はい、料理を学校でおしえています。」
(教えているのか、それなら、実習だろう、声をつかうだろう。)
「実習で指導しているのですか?」
  「そうです」
「そしたら、声を使いませんか?」
  「そうなんです、マイクでなく地声でやっているので、2週間前にありました」
これで納得した。
実習の指導で声を使いすぎたのだ。
漢方は喉に潤いをあたえる炙甘草湯を処方して終わりにした。

コメント

●「火風鼎」はわかりにくい卦だ。

●臨床でもそれほどでない。上に書いたように、料理、変化、お祭り、支えるなどの意味ででる。

●今回は素直に「料理」と考えて、問診を進めて、正解に到達できた。