”火と水の関係”
半年ぶりにこられた。
今回は腹痛があるという。
3日前から時々下痢をしている。
体がおもい。
腰の痛みもある。
内科にはかかっていない。
娘が当院に来ているので受診したという。
横になって診せていただく。
足はすこしむくみがある。
胃経の流れが悪いので胃腸には問題があるだろう。
腹は下腹の力がない。
腰もおもたい。
水が多い感じを受ける。
首がおもい。
さらに意識を集中すると
左の肩に重いエネルギーが入っている。
さらに冷たさを感じる。まるで氷のようだ。
これはなにだろうか?
人だろう。
「だれか気になる人はいませんか?」
「娘と全然話をしない。部屋に閉じこもっている。」
「仲が悪いんですか?」
「顔を合わそうともしないんです。」
最近、娘がまったく話そうとはしないという。
1月話をしていない.
複雑な理由があるのだろうか?
そこまで詮索できない。
起きてもらって投げ算木で易を立てた。
「後ろに入っているエネルギーは?」とした。
すると「坎為水」が反応。
これは娘さんの状態を意味するのだろう。
穴に落ち込んで部屋にこもっている。
そして氷のようにつめたい、ツララがあるように触ると痛みを感じる。
ついで、この方の状態を投げ算木でみてみた、
すると「離為火」がでた。
つまり、母が火で娘が水になっている。
火と水で相克の状態になっている。
これではうまくいかないだろう。
しかし、お互いに裏の卦は相手と同じになる。
この親子は全く反対のようで、
実はおなじ要素をもっているようにもおもえる。
易はかわるので、反転することがあれば
なんとか付き合えるようになる希望も感じた。
あるいは、間に「木」のような人や物を介在させると、
水→木→火になり、すこしはましになる。
今回は、抑肝散陳皮半夏を処方して終了とした。
コメント
●「離為火」は離れる、付く、などを意味する。
●臨床でも同様な意味で出ることが多い。
●今回は、「火」と「水」ということで相克の関係ででた。
「断易」ほどでないが五行の関係は易の解釈で役に立つ。