”節度なく飲む”
頭痛で通って来られている方。
トリプタンの頭痛薬でコントロール良好。
2カ月ぶりに来院された。
薬がなくなったという。
天気がわるいと時々頭痛がおこる程度。
くすりは少量でも効くという。
横になってもらって診せていただく。
足はむくみがある。
腹は膨満気味で重たい。
お菓子の食べ過ぎのように思う。
太淵に鍉鍼を当てて意識を集中すると、
通りがいい部分と悪い部分がある。
通りがいい部分は上の方からエネルギーが降りてくる。
これは多くは神様系のものだ。
そこで聞いてみた。
「どこか、神社とかにいかれましたか?」
「先週、奈良のN神社にいきました。」
N神社にはR神様をお祭りしているのでそのエネルギーが入ってきている。
よいエネルギーが入ると体が楽になる。
頭がスッと気持ちよくなる。
しかし、問題は別の重たいエネルギーのほうだ。
更に意識をそちらに持っていくと、
後ろの肩あたりに遠くから入っている。
これはなにか?
多分人間だとおもう。
「誰か、気になる人はいませんか?嫌な人とかどうですか?」
「今、姉が気になっています。東京に住んでいるんですが。」
話によると、最近兄弟が折り合いが悪くなっているという。
ちょっとしたことで、姉は文句を言うらしい。
以前はそれほどでもなかったらしいが。
だから、あまり付き合わないようにしているという。
起きてもらって、PTMで易を見てみた。
「二人の問題点は?」と聞いてみた。
すると「天水訟」「水地比」「天地否」「水沢節」
などが反応した。
天水訟はお姉さんから苦情、文句などがおおいことを意味する。
水地比は内卦が反応するので、患者さんが姉と仲良くしようとしていることを意味するのだろう。
でも、天地否の外卦が反応するので、姉はそのことを否定して、仲良くしようとはしない。
水沢節は節度、節制をいみするが、これは何だろう?
「お姉さんは、なにか節度ない人ですか?」
「確かに、お酒をたくさん飲んで、やめれないようです。」
ということは、これはお姉さんの問題点だ。
節度がない点が二人の関係性に悪影響しているのだろう。
とりあえず、今までの操作で気の流れは改善した。
今回は、抑肝散陳皮半夏を処方して終了とした。
コメント
●「水沢節」は節制、節度、調節、区切り、倹約、制限、わきまえる、などを意味する。
●臨床的には「節度がない」、「節制できない」などの意味で出ることがおおい。
●患者さんに入るエネルギーを見ると、上からのものは神仏など良いものがおおい。