”準備不足じゃ出馬できない”
今回は趣を変えて、臨床から離れてみます。
2024年4月7日徳島市長選が行われ、前市長の遠藤彰良氏が返り咲いた。
前自民党衆院議員の福山守氏は落選。
注目をあびていた現職市長の内藤佐和子氏は、3月13日に突然不出馬を表明して結局参戦しなかった。
個人的には政治にはそれほど興味を持ってないが、徳島出身ということもあり、
いろんな評価がある内藤市長が再選されるかどうか興味があった。
そこで、まだ3人が出馬して三つ巴になると言われていた2月10日の段階で易をたててみた。
あとづけになりますがその結果を上げてみます。参考になるかもしれません。
易の方法はいつもの、PTMを使って初爻から上爻まで組み立てていく方法です。
問は「この人が当選するか?」です。
内藤市長:「火水未済3爻」がでた。「未済」なのでまだ整っていない。準備ができていない。さらに3爻の爻辞は「未済。ゆけば凶」とある。さらに、3爻は陽位に陰があるので不正、たぶん内部からも支持を得られない。内卦は水で険難の状態、すすめば外卦の火にぶつかる。相克の状態になる、外卦のほうが内卦より力があるとみるので、負けるだろう。以上より、落選とみた。
福山氏:「天風姤6爻」がでた。天風姤は思いがけないことに遭遇するといういみ。女性にこの卦がでたときは吉になるが男性では凶がおおいといわれる。初爻の陰の上に5陽が乗っかているので、”重圧、負担が大きい”などと、臨床的には取ることが多い。福山氏にとってこの選挙戦は負担が大きいのかもしれない。6爻の爻辞は「その角に遇う」とある。角に遇うのだから妨害があるのかもしれない。6爻を変化して「沢風大過」にしても、負担が大きいようなイメージだ。だから、当選は難しいとみた。
遠藤氏:「雷天大壮6爻」がでた。「大壮」は勢いがある。天の上の雷なのでよく動き、轟きよく響く。演説が民衆によく響くイメージがある。雷天大壮の形は大兌でもあるので、口が上手。前職がアナウンサーだったことを思い浮かべる。6爻は最上位なので、易的には良くない事が多い。爻辞でも「退く能わず、進む能わず」とでている。しかし、変化すると「火天大有」となり。これは天に昇った太陽なので吉。遠藤氏の卦がもっともいいので、かれが当選するとみた。
結果は、前記のようになりました。
内藤市長が辞退することは予想外でした。ただ、「火水未済」なので”準備不足”で辞退になってもおかしくないと、後知恵ですが、今となって思います。
コメント
●「火水未済」は”まだ完成でない””準備不足”などを意味する。一般的には易ではそれほど悪い卦ではない。次に発展が期待されるので。内藤市長の次の発展を期待します。
●当たりまえですが、臨床以外でも易はとても有用です。森羅万象あらゆることに指針を与えてくれる。