”うるさい階下の人”
いつも来てくれる方。
今回は胃が少し重たいという。
食欲が低下している。
今年の夏は暑いので、たべれないらしい。
夏バテが入っているのかもしれない。
横になってもらい見せていただく。
足は、胃経に虚がある。
食べれないのがわかる。
脾経はわるくないので、一時的な問題のような気がする。
足首から下の冷えもある。
クーラーがすこしキツイのかもしれない。
腹は、それほど虚ではない。
でも、胃の動きはわるい。
水は十分に取っている感じをうける。
さらに見ていくと、首が重たい。
意識を集中してエネルギーを見ていくと、
右の下あたりから少し重たいエネルギーが来ているのがわかる。
これは何だろうか?
下から来るのは土地の問題、動物、植物に関してのことなどが多い。
そこで聞いてみた。
「ペットを飼っていますか?」
「いいえ。」
「なにか、家の敷地で問題とかないですか?植物とか植木とか?」
「ありません。」
「一戸建ですか?」
「マンションです」
マンションなら土地はあまり関係なさそうだ。
それでは何が問題なのか?
起きてもらって、PTMで易に聞いてみた。
「この下からくる重たいエネルギーは何ですか?」
すると、「天火同人」「天水訟」が反応した。
天火同人の3爻なので、生きている人だ。
死んでいる人なら初爻の下で反応する。
天水訟は文句、苦情、要求などの意味と取る。
すると、誰かが文句や苦情を言っているのだろう。
それが、下から来るということは、もしかしてマンションの下の階の人ではないだろうか?
そこで聞いてみた。
「マンションの何階ですか?」
「4階です」
「下の階の人でうるさい人はいませんか?」
「いるいる、います。2階のひとがクレームが多い人で、管理人が迷惑しています。」
「私も、なるべく顔をあわさないようにしています。」
なるほど、これで重たいエネルギーの原因はわかった。
その階下の人はマンション全体の問題児となっているようだ。
患者さん自身と直接もめているわけではないので、しばらく様子を見てもいいだろう。
漢方は、夏バテにたいして清暑益気湯を処方して終了とした。
コメント
●「天水訟」は訴え、苦情、要求、文句などを意味する。臨床では頻出する卦だ。
●患者さんの気の空間で一番下の方から来るものは、土地や動物、植物などが多い。
死んだ人で土地に残っている人は、さらに下の地中からくる感じがする。
この方の場合は、マンション住まいだったので、下の階だった。
状況によって判断しないといけない。
●気の空間内でエネルギーが入ってくる方向をみて、何からエネルギーがくるのかがわかる。
例えば、正面真上から来る時は神様だし、右上から来る時はご先祖だ。
そのほか空間内の方向と距離などでエネルギーの由来を識別できる。