”食べるのも作るのも”
初診の方。
2月にコロナになり、咳が残ると言ってこられた。
当院に来ている患者様の紹介。
また、手足の皮膚が痒いという。
皮膚科はいっていない。
コロナの後は内科も受診していない。
横になってもらい診察する。
足はむくみがある。重たい。
胃の経絡も張っている。
関節が固くなっている。
食べ過ぎの疑いがある。
腰は固くて瘀血をうたがう。
腹は、やはり、食べすぎて重たい。
下腹に瘀血がある。
さらにみていくと、のぼせもあり肩こりもある。
気が上りやすいようだ。
食べすぎると熱量が増えるので熱くなる。
食べすぎると肝臓が処理できなくなり皮膚に出やすい。
起きてもらって投げ算木で易を見てみた。
「身体の奥の問題は?」と問いを立てた。
すると「火風鼎」がでた。
火風鼎はわかりにくい卦だ。
”改変、祭祀、料理、支える”などを意味する。
この方の場合は多分”料理”が問題なのだろう。
もっと確認するために、PTMで易を見てみた。
すると、「水天需」「天火同人」「雷天大壮」などが反応した。
水天需も料理を意味することが多い。
とくに天火同人といっしょに出ると、人との外食が多いことを意味する。
また雷天大壮はたくさん食べるひとでよく出る。
すると、改めて「火風鼎」は何だろうか?
おそらく、自分で料理を作るのも好きな方だろう。
そこで聞いてみた。
「食べに行くのが好きですか?」
「はい。お友達と結構行きます。」
「料理を作るのもすきでないですか?」
「よくわかりますね。お友達を呼んでいます。」
これですべての卦の意味がわかった。
食事に関すること、食べること、作ること全般が好きなのだ。
今回はすこしカロリーオーバーになっていることを注意して、
漢方は桂枝茯苓丸加薏苡仁を処方して終了とした。
コメント
●「火風鼎」は、改める、料理する、祭り事、相続、支えるなどを意味する。
●臨床ではあまりでない卦だ。以前は「先祖供養」「祭り」「月着陸探索機」などで出たことがある。
●算木では一つしか卦がでないので、そこから意味を推測することが難しいことがある。そのときには、続けて易のパネルを使ってPTMで反応する卦をみればよい。