”伸びる会社に従うのはツライ”
時々来てくれる方。
今回は鼻と喉が調子が悪いと言ってこられた。
鼻水が出る。咳が出るという。
この時期なので花粉症だろう。
耳鼻科には行っていない。
薬も飲んでいない。
他には、頭がホテってあつくなるという。
それと、気持ちがスッキリしなくて睡眠が浅いという。
横になって見せていただく。
足にはむくみがある。
それにひえもある。
やや腎虚だ。
腹を見ると、食べ過ぎになっている。
肝臓の腫れがある。
脂肪肝を疑う。
胃が重たい。
さらに見ていくと、どうもスッキリ気が流れない。
なにかストレスがあるのだろうか?
起きてもらってPTM易で見てみた。
問は「この方の体の奥の問題は?」としてみた。
すると、「沢雷隨」「火地晋」が反応した。
沢雷隨は、従うこと、着いていくことを意味する。
火地晋は、進むこと、伸びることを意味する。
この2つの卦より、”なにか進んでいる物に着いていく”のが問題とわかる。
何が進んで、何についていっているのだろうか?
「なにかに従っていますか?人とか、会社とか?」
「仕事はしてないので、コーチに従っています。」
「コーチって何ですか?」
「販売のコーチです。アルバイトで販売品を委託されていて。」
話によると、ある会社から商品を委託されて、それを販売しているという。
よくある健康食品を売っているらしい。
自分の友だちに紹介して売れればは何割かをもらえる。
その友達が会員になって、その商品を売れば更にいくらか入ってくる。
これって、マルチ商法でないか?
なにか、ヤバい気がしてきた。
そこで聞いてみた。
「その会社は伸びていますか?」
「伸びています。会員が増えています。」
「あなたは、売るのはしんどくない?そんなに友達を紹介できる?」
「コーチの言う通りにやるのは正直しんどくなってきた。」
その会社は一般人を販売員として、商品の販売網を広げている。
うまく行けば、お金がはいるが、普通の人にはキツイ。
会社自体は伸びているようだが、この方には無理だろう。
だから、今のうちに会員を辞めたほうがいいだろうとアドバイスした。
漢方は補中益気湯などを処方して終わりとした。
コメント
●「火地晋」は、進む、伸びる、上昇などを意味して、多くは良い意味で出る。
●火地晋の説明に「上に明徳の指導者がいて下の坤地の部下たちが進んでついていく」と書いたが、”外卦の離が表す頭の良い指導者のみが進み昇って儲かるのだが、内卦の坤が表す一般人は儲からない”。そのような構造が透けて見える。だから、この方にとって「沢雷隨」はキツくなっている。