”猫は大きな獣?”
当院にはアトピーで通ってくれている小学生。
皮膚科にも同時に通院している。
漢方と食事の注意で皮膚はかなりよくなっている。
夜は痒くてねれなかったのがよく寝れるようになった。
以前のようは立ち眩みも少なくなった。
わるくない。
今日も、1月ぶりに来院となった。
横になって見せていただく。
脚は乾燥しているが以前よりましになっている。
腹は胃にまだ滞りがある。
腹直筋の軽度の緊張がある。
顔の皮膚は赤みが減っている。
さらに見ていくと、
肩に重たいエネルギーが来ている。
人間のようにはっきりしないし、大きくない。
人間だともっと大きくて輪郭がはっきりしている。
それも下から来ている。
動物だろうか?
そこで聞いてみた。
「なにかペットは、飼っている?」
「猫が2匹いるよ。」
「なついている?」
「うん。」
「1つは特になついてない?よってくるでしょ。」
「うん。」
起きてもらって更にPTM易で見てみた。
問は「入っているエネルギーは何ですか?」とした。
すると、「水地比」「風火家人」「山天大畜」
「沢水困」「山風蠱」などが反応した。
水地比は、仲が良いことを意味する。なついている猫だ。
風火家人は、家族のように扱っている。猫は家族の一員になっている。
山天大畜はどうしてだろうか?
普通は風天小畜がでるはずだ。
なぜなら猫は小さいから大畜よ小畜が合っている。
「猫はどのくらいの大きさ?」
「これぐらい。」
と、手で大きさを示してくれた。
彼女の首から腹の下あたりまでの大きさだ。
この子にとってはかなり大きい。
だから小畜でなくて大畜がでたのだ。
山風蠱や沢水困が出るのはどうしてか?
蠱は病気でよくでる。沢水困は困っている。
猫は病気かもしれない。
「猫は、何歳?ひょっとして病気でない?」
「17歳。フラフラしてヨロケている。」
「えー、それじゃ年だね。フラフラする猫は病気かもしれないね。」
「うん。」
「獣医さんに見せたほうがいいよ。」
「うん。」
付いてきている母親に猫は病気かもしれないといって、
この子には黄耆建中湯を処方して終わりにした。
コメント
●「山天大畜」は、大きく蓄える、待機する、大きな障害などをいみする。
●臨床では、肉の食べ過ぎの人に、大きな家畜=牛、豚などで反応することが多い。
●今回は面白いことに、”猫=大きな畜生”として反応した。上に書いたように猫は普通は「風天小畜」が反応する。でも、この患者さんが猫を”大きい”と感じているので山天大畜が出た。風火家人も同様で、猫は本当は動物だが、この患者さんが”家族”のように思っているので家人が反応したといえる。