小過、亨。利貞。可小事、不可大事。飛鳥遺之音。不宜上、宜下。大吉。
小過は、亨る。貞しきに利ろし。小事には可なり、大事には可ならず。飛鳥之が音を遺す。上るに宜しからず、下るに宜し。大いに吉。
しょうかは、とおる。ただしきによろし。しょうじにはかなり。だいじにはかならず。ひちょうこれがいんをのこす。のぼるによろしからず、くだるによろし。おおいにきち。
象意(意味する所)
■下に山があり動かない、その上に雷が動いて過ぎていく、よって小過。真ん中に陽が2つありその上下に陰が全部で4つある、小なる陰が大なる陽より多い、よって小過。
■少し過ぎる、超える、過失、少しオーバー、齟齬、背く
■真ん中の陽が鳥の胴体で、上下の陰が羽に当たる、鳥が飛んでいる象。
■小さなことには吉。
クリニカル易占でのポイント
●臨床的には少し多い、過ぎる、超えるなどの意味で出る。
●一番多いのは「食べ過ぎ」だ、何の食べ過ぎかは別の卦との組み合わせで見る。
「山天大畜」だと牛肉、「風天小畜」だと鶏肉、豚肉、「雷火豊」だとお菓子など。
ほかには、「天水訟」だとストレス、「山沢損」だと損害、などとみる。
●「雷山小過」と「沢風大過」は頻出する。