”犬のせいで咳が出る”
咳が出ると言ってこられた方。
今回は半年ぶりだ。
咳は数ヶ月前からある。
耳鼻科に行って薬をもらって一時的に良かったが、
やめたらすぐに再発した。
喘息ほど息苦しくはない。
もともと花粉は少しあるという。
でも、今は花粉の季節でもないという。
横になってもらい診せていただく。
足はやや痩せていて筋張っている。
冷えがある。
腹は腹直筋の緊張がすこしある。
胃の停滞も少し感じる。
首がおもい。
首に熱がある。
ノボセ感もある。
花粉のように鼻や目や喉がむずむずするわけでもない。
喘息のように呼吸のつまり感があるわけでもない。
これは何だろうか?
起きてもらって、PTM易で見てみた。
「咳の原因は?」と聞いてみた。
すると「風天小畜」「山風蠱」「風沢中孚」がでた。
風天小畜は”少しの停滞、蓄積”などを意味する。
しかし、これは咳の原因としては変だ。
べつに風天小畜は動物もいみすることがある。
そこで聞いてみた。
「ペットを飼っている?」
「はい、犬がいます。」
「犬は可愛いので、いつも抱っこしてない?」
「帰ったらいつも一緒にいます。」
「犬は汚くない?」
「シャンプーしているので大丈夫です。」
「例えば、毛が抜けたりとか?」
「今は毛の生え変わりの時期なのでそれはあるかもしれません。」
今回の咳の原因は犬の毛ではないだろうか?
犬の毛がアレルギーの原因になっているのではないか?
山風蠱は咳の病毒を意味する。
犬が咳の病毒になっている。
さらに、風沢中孚は解釈が難しいが、過保護とか猫かわいがりするときにこの卦がでる。
だからいつも犬にベトベトして可愛がっているイメージが浮かぶ。
そこで、患者さんには、毛の抜け替わりの時期は良く掃除して犬を扱うようにアドバイスした。漢方は小青竜湯などを処方して終了とした。
コメント
●「風天小畜」はすこし停滞、少しの蓄え、蓄積などの意味がある。
●小畜=小さな畜生、なので動物を意味することが割とおおい。
●今回のようにペットが臨床では割とでてくる。とくに犬はいろいろな意味で人間と関係する。エネルギー的には犬の影響は人間に大きい。猫はそれほどでもない。