”彼女に恒は無理”
初診の方。
夜に咳が出るという。
それに寝れない。
話をきくと、2月まえに付き合っている女性と喧嘩した。
それから疎遠になっている。
この方は、よりを戻したいが、彼女のほうが乗り気でないらしい。
すると失恋によるショックが原因なのだろうか？
横になって見せていただくことにした。
脚は胃経から胆経に緊張がある。
腰が硬い。
腹には胸脇苦満がある。
頭がおもたい。
首から上にフラフラ感がある。
肩の後ろに重たいエネルギーがきている。
これは多分彼女だろう。
チクチクするので怒っているのだろうか？
起きてもらって漢方の処方を考える前に
投げ算木で易を組み立ててみた。
占的は「この方の問題点は？」とした。
すると、「雷風恒」が反応。
この卦は、恒常、安定、などを意味する。
恒常ということは普通はいい意味だけど、何が問題なのか？
よくわからない。
そこで、彼女と思われる入っているエネルギーについてPTM易で見てみた。
「このエネルギーは何ですか？」と聞いてみた
すると、「天火同人」、「山火賁」、「天風姤」などが反応した
同人なのでこれは彼女のことだろう。
山火賁は怒っている状態だろう。
それでは「天風姤」はなにか？
この卦は、男性に持てる女性によく出る。
ひょっとして、彼女は他に男性がいるのではないだろうか？
そこで聞いてみた。
「彼女は他に男はいない？」
「職場の上司と付き合っているみたいです。」
「えっー、そしたら二股だった？」
「そうかも知れない。上司は結婚している。」
「えっー、不倫なの。それはやめたほうがいいよ。」
「友達にもそう言われるんですが。。。」
これで「雷風恒」の意味がわかった。
この卦は本来”恒常的な夫婦の道”を意味している。
この方は女性に安定した付き合いを求めている。
ところが、彼女は全く反対の女性だ。
「雷風恒」と「天風姤」は相容れない。
姤の女性に恒の男性は合わない。
だから、私のアドバイスも”別れたほうがいいだろう”、ということになった。
漢方は、不安に対して桂枝加竜骨牡蠣湯を処方して終わりとした。
コメント
●「雷風恒」は恒常、恒久、常態などをいみする。おおくは悪い意味でない。
●とくにこの卦の本来のいみは、夫婦の恒常の道をしめしているので、男女間については良い意味となる。
ところが、今回のケースでは、付き合っている女性に”恒常の道”を求めるのが無理があったということ。
だから、問題点を聞いた時に「雷風恒」がでたのだろう。
当方の問題を易できいて、相手方の問題も易でみて、そして奥にある問題がわかった事例だ。