”「離為火」は両目”
なにかあったら来てくれる方。
若いしいつもは元気なので来ない。
今回は足のむくみがひどいと言って来院。
それと頭が重いとも言う。
片頭痛のいたみではないようだと。
昼には眠くてこまる。
ざっと望診のつもりで顔を見ると目の辺りが曇っている。
顔つきがさっぱりしない。
横になってもらって診察した。
足には内熱があり、たしかに少しむくみ気味だ。
緊張もある。
腹は下腹の瘀血の所見。
胸脇苦満もある。
のぼせて首から上があつい。
のどもイガイガ感がある。
花粉がありそうだ。
それと、目がショボショボする。
起きてもらって、「今の問題点はなにか?」と
投げ算木をつかって易を立ててみた。
すると「離為火」が反応する。
離為火は”離れること、付くこと”などをいみする。
抽象的ですこしわかりにくい。
この方で”離れたり付いたりすること”の何か問題があるのだろうか?
良くわからない。
でも離為火の卦を見ていると横に倒すと”両目”に見えてきた。
ひょっとして目の問題か?
花粉でアレルギーによる結膜炎が起こっているのではないか?
確かにのどよりも目がしんどそうだ。
そこで、薬をPTMで選んでいった。
すると、ジルテックと半夏白朮天麻湯が反応する。
さらに探すと点眼でアレルギー性結膜炎のパタノールも反応。
やはり花粉による症状が問題なのだ。
今回は、上記処方をして終わりとした。
コメント
●「離為火は離れること、付くことなどを意味する。臨床的にはあまり出ない。今まで「離婚する」、「席から離れる」などで出たことがある。
●八卦の「離」は火、智慧、明るさ、などを意味するが、人体では目や心臓に対応する。目は明るさを見るところなのでその意味がわかりやすい。さらに離為火の卦を横に倒すと両眼の形になる。形から意味するところを類推することも大切だ。
●半夏白朮天麻湯は季節の変化についていけなくて調子が悪くなっと時によく使う。