”一升瓶で歓待”
疲れがあると言って来られた方。
同時に咳がとまらない。
花粉の季節で症状がきつくなっている。
今回は半年ぶりだ。
この夏は疲れが溜まったと言っている。
いそがしかったようだ。
会社の人事異動があって更にゴタゴタしていた。
新しく課長になったのだが、ストレスがあるという。
横になって見せていただいた。
足には冷えがある。
乾燥気味だ。
腹はやや力がない。
軽度の胸脇苦満がある。
胃の冷えもある。
頭が重たい。
さらに、みると気の流れがわるい。
ストレスが原因なのだろうか?
起きてもらって漢方を選ぶことにする。
その前に、何がストレスか聞いてみた。
すると、課長になったのは、昇進でいいのだが、
折り合いが悪い同僚が別の科の課長でいる。
その科とは付き合わないわけには行かない。
以前、彼から頼まれた案件を、ウッカリわすれていて、
それで怒らせてしまった。
こちらは謝ったのだが、根に持っているようにおもえる。
それがストレスだという。
確かに、左の肩に重たいエネルギーが入っている。
これがその同僚だろう。
さてどうするか?
謝っても無駄のようだ。
しかし、その同僚の好きなものがわかれば
そちらからアプローチもできるのではないだろうか。
そこでPTM易で聞いてみた。
問は「この同僚の好きなものは何ですか?」とした。
すると、「雷地豫」「風天小畜」「山天大畜」「天山遯」「地風升」が反応した。
雷地豫は、楽しいこと、娯楽、悦楽などを意味する。
その方は楽しいことが好きなのだ。
風天小畜、山天大畜は、多くのばあい肉を意味する。
だから、肉を食べるの好きな人。
天山遯は、ときに豚肉として出ることがあるので、特に豚肉が好きな人だろう。
地風升は、なにか?普通は、登る、進むなどを意味する。
そこでひらめいたのは、”一升瓶”、日本酒が好きな人ではないだろうか?
「その人は、肉が好きでないですか?とくに、豚肉とかどうですか?」」
「大好きですね。以前は焼き肉とかに一緒に行きました。とんかつも昼ご飯にたべています。」
「日本酒も好きでないですか?」
「好きです。銘柄にこだわっています。」
これで彼の好きなものがわかった。
彼の歓心を買うには、”串カツやトンカツなどとプラス日本酒”で接待すればいい。
そうすれば、仲直りできる可能性もあるだろう。
そのようにアドバイスして、漢方は花粉症に対して小青竜湯を処方して終わりと
コメント
●「地風升」は、昇る、上昇、進歩などを意味する。上ることなので多くはいい意味ででる。
●今回は「升」から日本酒の一升瓶が浮かんだ。そうすることにより、すべての卦が繋がってまとまりをもった意味の中に収まった。
PTM易では変爻をいじくり回すことをあまりしない代わりに、文字からもイメージをひろげて解釈していく。