「乾為天」症例2:50代女性

”頼りになる社長”

前回は頭痛で来られた方。
頭痛は後頭神経痛でとくに悪いものでなかった。
普通の鎮痛剤でよくなった。
漢方で体調も改善。
よく寝れるようになったという。
もともと糖尿がありそれでインスリンを打っている。
糖尿病はコントロールされている。

横になってもらって診察する。
足は脾虚がある。
筋肉のヤセがある。
糖尿病がある筋肉がつきにくい。
腹は腎虚もある。
胃のうごきがわるい。
消化吸収のちからがよわい。
首の後ろがおもたい。
更に集中すると、誰かのエネルギーがはいっている。
なにか頼ってきている感じがする。

そこで起きてもらってPTM易で見てみた。
「後ろに入るエネルギーはなんですか?」と聞いてみた。
すると、「風火家人」「雷沢帰妹」「乾為天」「天火同人」
などが反応する。
風火家人と雷沢帰妹がでた時は、配偶者のことがおおい。
そこで聞いてみた。
「ご主人は何か問題はないですか?」
  「主人ですか?最近再就職できて良かったと思っています。」
「仕事を辞めていたんですか?」
  「今年になってから、3つの会社に入って辞めてを繰り返していたんです。」
「えーなんでですか?」
  「軽い認知が入っているみたいで、就職してから問題が起こりました。」
さらに話を聞いていくと、今回は認知症の診断がはっきり降りたので、
それを承知のうえで雇ってくれる会社が見つかったという。
そこの社長と、もとから知り合いで、引き受けてくれたという。
すると天火同人の5爻はその社長だろう。
乾為天5爻といっしょに反応するので、かなり太っ腹の人のように思える。
乾為天は”剛健、壮大、指導者、自信家、”などを意味する。
それは良かった。
この社長なら頼りがいがある。
そのことを、患者さんに伝えて、今回は黄耆建中湯を処方して終了とした。

コメント

●「乾為天」は剛健、高貴、積極的、壮大、自信家、指導者、君子大人、などを意味する。

●この卦は臨床であまりでない。

●今回は奥さんにご主人のエネルギーが入っていてそれと同じに、それに関わる社長のエネルギーも入ってきていた。このように2重にエネルギーがかぶさってくることもある。